チョン・ミョンフン指揮、東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました。
ホールは、ミューザ川崎でした。
毎年恒例 フェスタ サマーミューザのコンサートでした。
プログラムは
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番(ソロ 清水和音)
ベートーヴェン 交響曲第3番「エロイカ」
アンコールはピアノソロでリストの「愛の夢」第1番でした。
いつもながらのチョン・ミョンフン、素晴らしいコンサートでした。
派手さや華やかさはありませんがどっしりと落ち着きのある重厚な演奏でした。
そんな中に明るく軽やかな清水さんのソロが爽やかでした。
がっちりとサポートするオケに歯切れのいいピアノが乗りとてもバランスのいい演奏でした。
その軽さで第1楽章の明暗がむしろ際立ったように聴こえました。
清水さん、体形は拝見するたびごとに重量感を増していっているように思いますがピアノは変わらず明るく軽いタッチのとても気持ちの演奏でした。
エロイカはチョン・ミョンフンの本領発揮、何も語る必要のない演奏でした。
ピリオド奏法とは真逆の20世紀に主流だったベートーヴェンの演奏スタイルですがそれがどうしたと正々堂々と押し切る姿には何の言葉もありません。
敢えて望めば弦楽器群が1stVn12型の小編成での演奏でしたが今日のように金管を鳴らすのであれば16型の方がバランスが良かったのではないかと思います。
ホールがミューザだという配慮かもしれませんが三浦さんが力いっぱい引っ張り須田さんが髪振り乱してシャカリキになっていた姿を見るともう少し弦の厚みが欲しかったです。
チョン・ミョンフン、以前はモーツァルトでも16型で演奏していたと思いますので演奏スタイルを少し変えようとしているのかもしれません。
席がLBでホルン側の席だったのでエロイカ特有のホルン3本に一層そう思ったのかもしれません。
確固とした信念に裏打ちされた堂々としたゆるぎない演奏に満足感いっぱいのコンサートでした。