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Channel: Classic Concert diary
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デ・ワールト & N響

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エド・デ・ワールト指揮、NHK交響楽団のコンサートに行ってきました。
ホールはサントリーホールでした。

今日は本来の予定ではデヴィッド・ジンマンが振るはずでした。
ところが股関節の緊急手術でキャンセル、デ・ワールトに交代しました。
主催側としてはほぼ同格の指揮者に変更できてホッとしたことと思います。
だた、楽しみにしてたんですけどねぇ・・・。

そんな思いもあってか、可もなく不可もない演奏でしたが、満足とは言い難い印象でした。

プログラムは

シューマン    マンフレッド序曲
メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲(ソロ ギル・シャハム)
ブラームス    交響曲第2番

アンコールはヴァイオリンソロでバッハの無伴奏パルティータ3番から「ガヴォット」でした。

今日のオケは大音量でした。
どうしてそこまで大きい音を、と思うことが少なくありませんでした。
それが裏目に出たのがヴァイオリンコンチェルトでした。
ギル・シャハムのヴァイオリンは、清らかに澄み切った少し細めの音です。
まるでヴァイオリンをかき消すようにオケが鳴るときがあります。
協奏曲として丁々発止のやり取りの中で対抗するのではなく、ソロのことを全く考慮せずに能天気にオケを鳴らしている印象でした。
デ・ワールト、超ベテラン指揮者ですがコンチェルトはあまり得意じゃないのかもしれません。

シャハムのヴァイオリンが生きたのはアンコールでした。
本日の白眉でした。
聴き慣れた「ガヴォット」をとても新鮮に心温まる優しい響きで聴かせてくれました。

最初のマンフレッド序曲、出だしの音にがっかりしました。
荒っぽいダミ声のような響きに真剣に聴く気が失せてしまいました。
緻密さとは縁遠い雑な演奏でした。

ブラームスの2番でも、どうしてここでこの音量、と思うような大音量で響かせます。
ベテランだけに、カッチリとした作りで構成はしっかりとしていました。
しかし演奏は満足とは言い難い演奏でした。

今日のコンサート、シャハムの「ガヴォット」を聴くためのようなものでした。

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