大野和士指揮、東京都交響楽団のコンサートに行ってきました。
ホールは、東京芸術劇場でした。
先月の東フィル、先週のN響に続いて今日もマチネーでした。
外は強風、大雨だったようですが駅直結の東京芸術劇場、終演後横浜に戻ったら雨も上がってて朝から一回も傘を開かずに済みました。
プログラムは
ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲
ダンディ フランスの山人の歌による交響曲(ソロ ロジェ・ムラロ)
ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
アンコールはありませんでした。
長閑な風景を思い浮かべる曲繋がりのプログラムでした。
四方コンミスの隣にやべっち、双紙さん、古川さん、店村&鈴木さん、都響の誇る弦楽Topがずらりと並ぶ贅沢な布陣です。
牧神の午後、柳原さんの素晴らしいFlソロでスタートしました。
Flに続くハープの爪弾きも耳を洗われるようでとても素敵でした。
ゆったりとしたテンポで揺蕩うようなアンサンブルがとても心地よかったです。
平日の午後に半休を取って聴くとても贅沢な時間を実感しました。
続くダンディ。
蓋無しのピアノをステージセンター、指揮者に対峙するように置くセッティングで演奏されました。
生で聴くのは初めてでした。
CDも1種類しか持っていませんので演奏の良し悪しは置くとして、ラムロのピアノは一音一音がはっきりと際立つ輪郭でとても透き通った綺麗な音が印象的でした。
休憩を挟んで田園。
ベートーヴェンの9曲の交響曲で唯一あまり好きじゃない曲です。
CDでも30種類以上持っていますが聴くのはクライバー盤とセル盤ぐらいです。
それを聴くときもどっこいしょっと一生懸命腰を上げなきゃなりません。
でも指揮者とオケの組み合わせによっては偶に生でも聴きたくなります。
今日はそんな貴重な日でした。
とってもいい演奏だったと思います。
何といっても広田さんのソロが白眉でした。
広田さんのソロだけでも満足できる時間でした。
誉め言葉なのか違うのかはわかりませんが田園としてはベートーヴェンらしい立派な演奏でした。
しっかりとした構築を蔑ろにせず「田園」という表題に惑わされることにない演奏だったと思います。
嵐はもう少しダイナミクスを強調しても良かったと思います。
外は大荒れの平日の午後、とても優雅で長閑な気分でぜいたくな時間を過ごすことができました。