ユベール・スダーン指揮、東京交響楽団のコンサートに行ってきました。
ホールは、ミューザ川崎でした。
プログラムは
レーガー ベックリンによる4つの音詩
ダンディ フランスの山人の歌による交響曲(ピアノ フランク・ブラレイ)
ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界から」
アンコールはありませんでした。
今日は「新世界から」が聴きたくて行ってきました。
レーガーとダンディに関しては語るべき知識を持ち合わせていません。
ブラレイのピアノ、繊細で美音ですがオケに埋め込まれたように書かれている曲をオケとの調和の中で卒なく演奏していたと思います。
エリザーベート国際コンクール優勝の力を是非次はコンチェルトで聴いてみたいと思います。
ちょっと気になったのは、レーガーの時は下手1stVnの後ろだったハープがダンディでは上手のチェロとヴィオラ後ろにでした。
センターにピアノを置いた関係で位置を変えたんだとは思いますが別の意図があるのかもしれません。
ちょっと気になる光景でした。
休憩を挟んで「新世界から」
ゆったりしたテンポで、ゼネラルパウゼにたっぷりと時間を置く、少し遅めのテンポでの演奏でしたが、力の籠った充実した演奏でした。
スダーンが振ると音が濃密に詰まった演奏が聴けます。
だからと言って重ったるくはなく、ピシッと引き締まった演奏です。
常任指揮者だった当時を思い出させてくれる演奏でした。
ノットの充実もスダーンとの時間が基礎になっているからだと改めて実感したコンサートでした。
ノット無くしては今の東響は語れませんが、スダーン無しにも語れません。
かっちりと決まった乱れの無い演奏にスダーンの厳しさを見るようにも思いますがそれがとても良い方向に現れていると思います。
第2楽章はとてもきれいでしたし、第3楽章のリズム感も素晴らしかったです。
第4楽章の力強いエンディングにとても充実した素晴らしい「新世界から」を聴くことが出来ました。
年に1回のスダーンの定期、来年以降も楽しみです。