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Channel: Classic Concert diary
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ホーネック & 新日本フィル

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ライナー・ホーネック指揮、新日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました。
ホールは、すみだトリフォニーホールでした。

配置はVcが上手側のストコフスキー配置。
ただ、四季は弦楽合奏ですし、ハフナーもフルオーケストラの編成ではありませんから単にVcが手前にいるだけでストコフスキー配置と呼んでいいのかはわかりません。
ひとまずは弦楽器の並び順が判りやすいのでストコフスキー配置と言っておきます。


プログラムは

ヴィヴァルディ 四季
モーツァルト  セレナード第7番「ハフナー」

アンコールは、モーツァルトの行進曲(K.249)でした。
どの曲もVnソロはホーネックでした。

モダン楽器によるヴィブラートの掛かった豊かな響きのヴィヴァルディが耳に心地よかったです。
ホーネックの軽快で生き生きとしたソロでより引き締まった演奏になりました。
ハフナーも同様で理屈抜きに楽しいコンサートでした。

主題がどうした、展開部がどうした、テーマがどうした、演奏を聴くのにも最低限の知識があった方が理解が深くなりより楽しくより面白く聴くことができます。
ショスタコーヴィチのパロディを理解するためには相当の知識が必要です。
しかし、今日のプログラムを楽しむためには知識は不要、ただただ音楽に身を委ねれば楽しめるプログラムでした。

と思ったら、アンコールに思わぬ落とし穴がありました。

定期演奏会ですから通常はアンコールはありません。
しかし今日は演奏終了後オケのメンバーがごそごそとスコアを入れ替えています。
「あれっ、アンコールをやるんだ」と待っていたら、やおらホーネックが話し始めました。
1階席の後ろの方だったので聞き取りづらいところもありましたが「1776年のザルツブルグの気分を味わってもらうためにハフナーのために作曲された行進曲を演奏する」と言っています。
なるほどモーツアルトの行進曲はセレナーデやディヴェルティメントを演奏する奏者の入場用や退場用に作曲された曲を「行進曲」というジャンルに区分しています。
どの曲も短くケッヘル番号がメインの番号の近くです。
今日のアンコール曲もK249番、ハフナーがK250番ですからハフナーのために作られた曲なんですね。

アンコールでもホーネックはVnを弾きながら指揮をしていましたが曲の最後では一人ステージの袖に消えてゆきました。
ホ-ネックが歩き始めたら客席からどよめきや笑い声が起こりましたがホーネックの英語が理解できていたり曲の意味が理解できていたらこのどよめきは起こらなかっただろうなと思います。

思わぬところで知識があった方が楽しめたコンサートでした。(笑)

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