ミハイル・プレトニョフ指揮、東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました。
ホールは、オーチャードホールでした。
2月に続いてオペラシティから振り替えでした。
配置は対向配置、1stVnの隣にVc,Vcの後ろにCb。
Hrnは上手で、ハープ・オルガン・ピアノが並びます。
そしてステージ奥横一列に並ぶ15本のTp、壮観でした。
プログラムは、オールロシアプログラム。
チャイコフスキー スラブ行進曲
チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲(ソロ ユーチン・ツェン)
ハチャトゥリアン バレエ音楽「スパルタクス」より「アダージョ」
ハチャトゥリアン 交響曲第3番「交響詩曲」
アンコールは、ヴァイオリンソロでフランシスコ・ダレガの「アルハンブラ宮殿の思い出」、オケでハチャトゥリアンの「仮面舞踏会」から「ワルツ」でした。
定期演奏会なのに珍しくアンコールがありました。
演奏終了と同時に帰路につき聴き逃した方も沢山いらっしゃいましたしホールを出かけて慌てて戻られる方もいらっしゃいました。
昨日はマチネーでしたが平日夜のサントリーホールやオペラシティでは帰路を急いで聴き逃した方がもっとたくさんいらっしゃったのではないかと思います。
定期演奏会ですからまさかアンコールがなどとは思いもよりませんからさっさと帰りますよね。
数年ぶりのプレトニョフ、落ち着き払った安定感ある演奏でした。
最初のスラブ行進曲、冒頭から厚みある音でロシアの大地を踏みしめるような演奏、重低音が印象的でした。
続くVnConは繊細などリストに木管が程よく絡んで上品なチャイコフスキーでした。
ただちょっと線が細すぎてもう少し豊かな色彩と表現が欲しかったです。
もちろんピュアで清楚で素晴らしいのですが少しは毒も欲しいと思います。
アンコールは・・・。
トレモロをどうやっているのか、素直に「凄いな」とは思いいますし超絶技巧なんだとは思いますが単にそれだけでした。
テクニックをひけらかすだけならアンコールは要りません。
後半はハチャトゥリアン。
アダージョは深い色合いの演奏で大変に素晴らしかったです。
メインの交響曲第3番「交響詩曲」、初めて聴くどころか初めて存在を知りました。
交響曲なの交響詩なのはっきりせえよ、と思う題名です。
改めて「交響曲とは作曲者が交響曲といえば交響曲」だと言う、ジャンルとしては何でもありだということを再確認しました。
演奏は15本のTpの大音量と超絶技巧を要するオルガンに圧倒されはしましたが、だから何なの?、って感想です。
何が言いたくて、何を表現したくて、何を伝えたくて、書かれた曲は意図が全く理解できませんでした。
耳をつんざく大音量の後、一服の清涼を与えてくれるアンコール。
アンコールに救われたコンサートでした。