小泉和裕指揮、東京都交響楽団のコンサートに行ってきました。
ホールは、東京芸術劇場でした。
平日のマチネーでしたがほぼ満員の盛況でした。
プログラムは
モーツァルト 交響曲第35番「ハフナー」
ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番(ソロ 堀米ゆず子)
R・シュトラウス ドンファン
R・シュトラウス ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
アンコールはありませんでした。
直前に聴いたコンサートのメインが「ハフナー」セレナーデ、今日の最初の曲が「ハフナー」交響曲。
数多いタイトルや愛称がつけられた曲の中で「ハフナー」と付くのは2曲だけだと思います。
その2曲を日を置いて続けて聴くことンびなるなんて長く生きてるといろんなことが起こります。
軽やかに、キビキビとした、とても楽しいモーツァルトでした。
柔らかさとか、しなやかさは欠けるかもしれないけれど、透明感の高い音で、各パートが濁ることなく澄み切った清々しいモーツァルトでした。
さすが都響。
続くブルッフ、堀米さんの芯の一本通った凛としたソロが心地よかったです。
綺麗な音色に耳を奪われました。
演奏する姿がとても楽しそうで、弾いていない時は体と頭で左右にリズムを取り、時に左手まで動き出すのが指揮をしてるようにも見え微笑ましかったです。
今日初めてブルッフのVnコンチェルトを良い曲だなぁと思いました。
コンサートで番度お目に掛かる曲ですから決して嫌いではありませんし敬遠もしませんが良い曲だとも思ったこともありませんでした。
別の曲が目当てのコンサートでたまたまプログラムの1曲として演奏されるから聴いてるだけでした。
堀米さんのお陰で初めてブルッフの良さに目覚めました。
もう一度じっくり丁寧に聴き直してみようと思います。
休憩を挟んでR・シュトラウスが2曲。
ドンファンの出だしを聴いたときは別のオケかと思うぐらいの変身でした。
最初の2曲も素晴らしい演奏でしたがドンファンはまた違った趣の素晴らしい演奏でした。
別のオケかと思ったのはR・シュトラウスのオーケストレーションの素晴らしさのせいです。
華麗なオーケストレーションで各パートが有機的に絡み合いながら音を重層的に形作ってゆく手法がモーツァルトやブルッフとは全く響きを聴かせてくれたのだと思います。
ティルも含め華麗なオーケストレーションを流麗に演奏してい行く都響、素晴らしかったです。
ドンファンではVnソロはコンミスの四方さん。
ソロの間はトップサイドの矢部さんが1stVnを率います。
四方さんのソロが絶妙にオケに溶け込んでいましたのでまるで矢部さんがコンマスとしてオケ全体を引っ張っているように見えました。
流石やべっち、トップサイドにいても際立ちます。
小泉さんの安定感、抜群でした。
モーツァルトを若々しく仕上げ、ブルッフでは見事なサポート、R・シュトラウスではオケの機能をフルに発揮させる手腕は流石だと思います。
このレベルの演奏を続けているからこそ平日マチネでも満席になるんですね~ぇ。
ホールの出口に向かうと来場者に何やら配っています。
なんだろう?と貰ってみたら、今日のコンサートを後援するシャトレーゼのバームクーヘンとタルトでした。
思わぬお土産にホクホクのコンサートでした。