清水和音さんのリサイタルに行ってきました。
ホールは、みなとみらいホールでした。
桜木町からホールに向かう途中の日本丸、総帆の日でした。
帆を広げた日本丸を見るのはとっても久しぶり、いつ以来か記憶にありません。
一度展帆を見たいと思うのですが思うばかりで・・・。
畳帆でも良いのですが生憎今日の畳帆時間はコンサートの真っ最中、中々タイミングがあいません。
さて、プログラムはオールベートーベン。
32曲のピアノソナタを有名な曲から順番に並べた上位4曲でした。
演奏順に
第8番「悲愴」
第21番「ワルトシュタイン」
第14番「月光」
第23番「熱情」
アンコールは意表をついてショパンのノクターン第10番でした。
「悲愴」の出だし、あまりにゆっくりとしたテンポにあれっ?と思いましたが主題が出て来てからは特に違和感のないテンポでした。
清水さんの演奏、4曲に共通して、真正面から音楽と向き合い身じろぎ一つしない解釈でした。
とても気持ちのいいベートーベンです。
変に自分らしさを表現しようとせず独自の解釈を施すこともなくスコアの通りにベートーベンが指示するままに弾くソナタでした。
特に強弱のバランスが絶妙だったと思います。
ゆるぎなくまっすぐな演奏の清水さんらしいピアノソナタ4曲でした。
日曜日の昼間ですが会場は良く埋まってました。
1階席の後ろの方だったので2階のセンターブロックや3階席の入り具合は判りませんが1階席と2階左右のバルコニーは見渡す限りっほぼ8割の入りでした。
プログラムがポピュラーな所為もあってだと思いますがお子さん連れの方もちらほらといらっしゃいました。
アンコール、今日のプログラムならベートーベンなんでしょうがベートーベンのピアノ曲の小品というのが思い浮かびません。
入り口でもらったチラシの束の中に清水さんがモーツァルトのピアノソナタ11番を弾くコンサートのチラシがありました。
有名な曲ばかりついでにトルコ行進曲とも思ったりしてました。
この並びで最後にショパンやシューマンはあり得るだろうからやるんだったら「献呈」や遺作のノクターンのように聴いてすぐにそれと分かる曲にして欲しいなぁと思っていました。
アンコールでノクターンの演奏が始まった時「この曲なら知ってる」と裏切らない清水さんに安心しました。
隅から隅まで覚えてる曲ばかり5曲のコンサート、充足した日曜日の午後でした。